さて、エバーグランデ(恒大集団)が、破産して中国の不動産危機が報道されておりますが、米国ナスダックも好調で、欧州市場もリスクオフになるムードは、今現在見受けられません。すでに中国不動産の不調は織り込んでいるような雰囲気です。
もう何年も前から中国不動産の崩壊は、周知の事実ですし、鉄鋼の価格も随分と下落しました。鉄鋼価格と連動してオーストラリアドルも一時売られる時期がありました。
エバーグランデは何年もかけて、市場が織り込んでから破綻したようにも感じます。
中国で生産ラインがある企業も、すでに撤退して、多数がマレーシア・インドネシア・タイ・フィリピン等に移動している感もあります。
日本より深刻な中国の少子高齢化
中国の記事を読んでいて、もう一つ気になったのは、1人っ子政策を取りやめて、2人になり、現在は3人まで許容されていますが、出生率が全く上昇せず、さらに急激に低下して、現在1.09です。戸籍に含まれていない子どもが多数いるとの報道もありますが、それにしても1.09は、巨大な逆ピラミッドです。
政府系のシンクタンクの中国社会化学院によると2035年には公的年金の積立金が枯渇するとのことです。あまりに急激すぎる逆ピラミッドだと問題がでてきますね。
寝そべり族
よく耳にするようになった中国の「寝そべり族」、一人っ子政策で生まれた現在の若者が、住宅購入や結婚、出産を諦めるライフスタイルのことで競争を忌避することを意味するようです。
加えて失業率の高さも寝そべり族を助長している気がします。そして、今月からついに失業率の発表を停止しました。北京大学のデータによると、非学生と学生を合わせた16歳~24歳の失業率は、46.5%に達した可能性があるとのことです。
↓失業率の公表を停止した記事(ロイターより)
↓失業率が46.5%に達した可能性(ロイターより)
本日の市場
本日の日本株の各セクターも堅調です。とりあえずは、追加買い、売りをせずにホールドで、業績伸びている企業を中期目線で狙っていく予定です。銀行のセクターが買われ、不動産セクターは若干売られる展開です。