さて、現在経営再建中といえます、旧三井造船、現社名「三井E&S」について、気になった部分だけをピックアップして、ちょっとメモしていきます。
1 経営再建中
2018年101億の赤字、2019年695億の赤字、2020年862億の赤字、2021年1億黒字、2022年218億の赤字、そして、現社長:高橋岳之氏が就任して現在改革中の真っ只中で2023年が155億の黒字で今回が50億の黒字予想です。現在上半期ですでに、46億の黒字で、私もここ最近注目するようになりました。
2 不採算事業から撤退
赤字続きの会社が、2022年に「行使価額修正条項付新株予約権」を発行し、不採算事業等の資産を売却しました。⇒造船事業からは撤退したんですね。
この新株予約権の存在がかなり気がかりでしたが、すでに82%が行使済みとのこと。あと希薄化しても4%との記載があります。
これ以前のステークスホルダーは正直最悪です。(;^_^ 2021年11月から2022年の3月の4か月で株価585円から320円付近まで46%暴落しています。
3.現在のビジネスモデル
成長推進事業:建設機械用エンジン、産業機械、石油関連から水素関連の機械装置 通期300億予想(現262億)
船舶推進:CO2排出が少ない2元燃料機関等。1300億予想(現935億)
物流システム:湾のクレーン等、500億予想(現246億)
売上、営業利益をみても、船舶推進システムの割合が多く、4割くらいを占めています。中計みると、今後は、グリーン戦略とデジタル戦略で、水素発電や港湾クレーン自動化等に取り組みとあります。
4. 新株予約の状況(10月末時点)
新株予約券もあり、今後多少の希薄化があるので、少し迷うところはありますが、現在は16,371,000株/20,000,000株が行使済みで残存が3,628,000株で残り18%まで減少しました。本日11/20なので、一層減少していると推測。
5.気になった一文
次の掲載文が気になりました。以下会社説明資料より抜粋
「コンテナクレーンの納期が下期偏重となっているため、物流システム部門の出足は鈍くなっているが、全体として期初の計画通りに進捗」「舶用エンジンの新造引合いは増加しているが、個別案件の受注時期が下期にずれ込んだ事により、前年同期に比べると減少となった。」
下期に一部ずれ込んでいての上半期のこの数字ならば、通期見通しがかなり明るいと感じました。経済発展中のベトナムで湾クレーンを受注したりと、アフターメンテも堅調に推移しているとの内容もあり、、比較的少ないリスクで、入れる可能性があるなーと感じますが、どうかなー。。
これまでの下落をみると、それなりの懸念も。(;^_^
今年9月に665円をつけた株価がわずか1月で400円に下落。。率にすると35%の下落です。行使価額修正条項付新株予約権の影響だと思うんですが、、