トルコリラ利上げ
昨日の7/20の20時にエルカン総裁は政策金利を15%から17.5%に、2.5ポイントの利上げをしました。市場予想は確か3.5ポイントだったので、リラが売られるかと思いましたが、意外と下がらず、対ドルでは、横横の展開です。対円では、じわっと上昇。
ブルームバーグ参照↓
インフレ率
前年同月では、40%のインフレという数値です。(現実はより高いインフレと言われていますが)
前月比では、アルコール、タバコが11%上昇、輸送が8%です。
政策金利のチャート
2018年は、22.5%もあったのですね。そこから大幅に下げてインフレが再燃、現在は17.5ポイントまで回帰してきました。
住宅用ユーティリティ物価指数
上記はトルコの住宅ユーティリティ物価指数です。毎月払っている公共料金を指数化したものですが、今年の4月を境目に落ちてきているのがわかります。
輸送
上記は、輸送ですが、こちらがやはり高い。前月比でも落ち着く様子がありません。エネルギー価格が足元じわっと上昇しているのも原因?エルドアンがガソリン税を3倍にしたのも関係がありそうです。
↓ Financial Times参照
今後のリラ
来年の地方選挙に向けて経済を冷やしたくないという思惑から、過去のように再び金利を据え置くよう圧力をかけたり、シムシェキ氏やエルカン氏を解雇したりとのことが起これば、リラは暴落するリスクがあります。
※過去に中央銀行総裁3人を解任しています。
また、インフレに対して利上げ速度が追い付かなければ再びリラを売られる動機になります。
一応、エルドアン大統領は、新財務大臣の政策を「受け入れる」と述べていますが金利を敵とみなし、成長、輸出、雇用を優先する姿勢は同じだと述べています。
しかし、エルカンさんが、初の女性の総裁なので、意外と独裁のエルドアンと金融引き締めの架け橋にならないかなーと思っています。
正直、どっちに転ぶかわかりませんが、、(^^;
再下落したら、手放した方が良さそうですし、金利上昇の引き締め姿勢のレンジの間は見守っていくくらいのスタンスが良いかなー。夢はありますけどね。