中国が日本に対して、軍事・民間両用(デュアルユース)品目の輸出管理を強化すると正式に発表しました。
日本の産業界におけるレアアースの中国依存度は約70%。
すでに報道ベースでは、
日本企業の輸出許可申請がストップ、もしくは大幅に遅延しているとの情報も出てきています。
どのような影響を受けるか少し調べてみました。
影響を受ける主なレアアース元素
今回、特に影響が大きいとされるのは以下の元素
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サマリウム(Sm)
高温用磁石、軍事・航空機用磁石 -
テルビウム(Tb)
高温磁石補強、ディスプレイ用材料 -
ジスプロシウム(Dy)
高耐熱磁石(EVモーター、風力発電) -
ルテチウム(Lu)
PET検査用検出器、医療・分析機器 -
スカンジウム(Sc)
軽量合金、航空宇宙材料
いずれも代替が極めて難しく、もしくは性能を落とさない代替がほぼ存在しない素材となります。
影響を受ける製品・企業
製品・産業レベルで見れば、影響範囲は非常に広い。
要するに、日本を代表する企業の大半が影響を受けてしまいます。
「脱・中国レアアース」は現実的か?
「脱中国で何とかなる」という楽観論もあります。
しかし現実はそう単純ではない。
南鳥島沖のレアアース資源も、
まだ試験段階であり、商用化はかなり先。
そもそも本当に深海から掘り出して採算が取れるのかも未確定状態です。
また、
ジスプロシウムやテルビウムなどは代替がほぼ不可能。
抗生物質という、もう一つの弱点
レアアースとは直接関係しないが、
抗生物質の原薬(API)は、ほぼ100%中国からの輸入に依存している。
つまり、
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中国にとって日本は「小さな輸出先」
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日本にとって中国は「代替不能な供給元」
という、極めて非対称な構造です。
もし規制が医薬品分野に波及すれば、
企業の利益が削られるどころか、医療現場が混乱する可能性すらある。
感情論で「自力で何とかする」と言うのは簡単だが、
現実は、日本企業の利益率低下 → 競争力低下 → 国力低下、という流れになりかねない。
ここら辺の数字を見ずに、単にアンチ中国の感情論で騒いでいる人たちをみると無責任さを感じます。
昨日書いたブログのグリーンランドのレアアースといい、ベネゼエラの制圧といい、反グローバリズムの世界になり、資源の獲得に世界が必死になっています。
本日のメモ(個別)
「ミニストップ単体では、手づくりおにぎり等の販売中止による売上影響のリカバリーが計画未達。
設備費削減は進んだが、加盟店バックアップや安全対策コストが増加」
3Q単体で▲26億円。
自己資本と現金はまだ余力があるが、改革を進めないと徐々に厳しくなる印象。
その他、
熊谷組は増配、スギHDもまずまずの決算。
今日は特段気になるものはなし。