【日銀は無限にお金を刷れる?】
実はみんな誤解している「等価交換のルール」と、その限界
日本銀行(日銀)は「無限にお札を刷れる」とよく言われます。
しかし実際には、そんな チート機能のような魔法 は存在しません。
正しく理解するには、日銀の『等価交換の法則』 を知る必要があります。
■ 等価交換の法則とは?
日銀が「ポチッ」と押せば、たしかに1兆円のマネーは誕生します。
(※この機械、家に1台ほしいですよね…(-_-;))
しかし、ここで大前提があります。
▶ 日銀はお金を発行するとき、必ず何かと交換しなければならない
これを「等価交換ルール」と呼びます。
つまり、
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日銀:1兆円の現金を発行する
-
民間:1兆円に相当する“資産”を差し出す
という交換が必要になります。
■ 国債を使った例(最も典型的なケース)
民間銀行が日銀に「1兆円の国債」を差し出す
↓
日銀は「1兆円の現金」を民間銀行の口座へ振り込む
↓
日銀の金庫に国債が入る(資産)
民間には現金が入る(負債)
これで初めて、お金は世の中に増えるわけです。
■ では、なぜ“等価交換”が絶対ルールなのか?
理由はシンプルです。
▶ 円のお札が「ただの紙切れ」にならないため
価値の裏付けが必要なので、
日銀が1兆円発行するなら、
1兆円分の何か(主に国債)と交換する必要があります。
■ 理論上は無限に刷れる。でも実際は…
理論だけ見れば、
「等価交換できるものが無限にあるなら、日銀は無限に刷れる」
という話になります。
しかし、現実には…
▶ 等価交換に使える資産(国債)は有限
つまり無限には刷れません。
■ 等価交換できる国債が足りなくなるとどうなる?
もし日銀がお金を刷りすぎると…
▶ 民間に残る国債が減る
↓
▶ 日銀が等価交換できなくなる
↓
▶ 通貨の価値が下がる(=インフレ)
交換するものがないのに、お金だけ増えると、
円の価値が下がって均衡を取りに行くからです。
これが「通貨下落=インフレ」の本質。
■ 日銀が国債を買える量に限界がある理由
まさに今の日本に起こっているのがこの現象。
これは黒田総裁時代の異次元緩和の副作用です。
民間の銀行は、国債を担保に資金決済や貸出を行います。
なので、日銀が買いすぎると民間の金融システムそのものが回らなくなります。
▶ だから植田総裁は、
日銀が持つ国債を市場へ少しずつ戻す(国債縮小)
という方針に切り替えたのです。
ここで、今まで流れにつながっていきます。では、国債の発行額を増加させれば?と思うかもしれません。株式と同じで発行数を増やせば増やすほど一株あたりの価値が下がるので、通貨も同様に国債を発行すればするほど通貨の価値が下落していくのです。
→現状の状態
そして、その国債(企業でいえば新株発行した株)をどこの民間企業が買うのか問題です。新株発行しまくって価値が落ちている企業の株を買う?と考えたらわかりやすいかと。